〜ショコラ×ウイスキーのマリアージュ〜

チョコレートとウイスキーは、世間一般的には相性が良く鉄板の組み合わせと言われておりますが、どちらも深く学んでいくとその味わいや香りの特徴や相性は千差万別でカテゴリーを一括して総じて語るのは不可能な程その個性は多岐にわたって枝分かれしていると言えます。

それらの双方をしっかりと理解して、お互いの個性を引き出し合いながら時には欠点をも補い合う、究極のペアリングである『マリアージュ』

元々は自分の為だけに作っていたショコラを食べながらウイスキーをペアリングさせて、1日の疲れを癒して明日への活力にする。

そんな日常を繰り返してふと思ったのが「外でこう言ったマリアージュが楽しめる店があったら、もっとショコラとウイスキーのファンが広がるのでは無いか?」この思いが、ブランドを立ち上げたきっかけでした。

チョコレートとウイスキーには共通する部分が
多く有ります。

チョコレートの国際規格であるクーベルチュールは、原材料はカカオ豆と砂糖(一部香料)の使用のみ認められており、カカオ豆の産地や生育方法、その後の発酵、乾燥、焙煎、粉砕、練り上げ、ブレンド、熟成などの工程を経て、千差万別の味わいを生み出します。

ウイスキーの原材料はモルトを始めとした穀物と水のみ、こちらも大変シンプルながら、その環境や原酒の作り分け等を経て、千差万別の味わいを生み出します。

どちらもこれほどシンプルな材料ながら、テロワールの影響と作り手の技術とこだわりが味に大きく反映され、2つとして同じ物が生まれない面白さと厳しさが有ります。

工程を見ても発酵、熟成、ブレンドと共通する重要項目も多いです。

またどちらも嗜好品の位置付けでありながら気軽に普段の生活に中に溶け込み、何気なく日常で消費される物から、愛好家によってフレーバーホイールなどを用いり、その香味の探求や背景の深掘りなどを楽しむ、趣味色の強い楽しみ方も出来る懐の深さも持ち合わせています。

そんなショコラとウイスキーだからこそ、技術と知見に基づいたマリアージュをしっかりと提案する事での愛好家同士の親和性がとても高いと感じており、アルコールや甘い物への得意不得意は有るものの、傍目には同じに見える物を食べて飲んで比べて味わいや背景を探り、仲間と議論して熱く楽しむ。
そんな素敵な光景を私自身も何度も見てきました。

私は一流のショコラティエを自負しており、同時に長年のウイスキー愛好家でもあります。
そんな自分にしか出来ない感動体験を提供し、それぞれの魅力を相互に伝えられる架け橋となる事を目指したいと思っております。

その先にチョコレートラヴァーからウイスキーラヴァーに、ウイスキーラヴァーからチョコレートラヴァーにとそれぞれのファンが増えて、更には全国各地にある蒸溜所やその周辺に観光で訪れていただき、ウイスキーのみならずそれらの作品が育み出される土地も含めてファンになってもらえたら、これ以上の喜びはありません。

それこそが私が考えるショコラとウイスキーの
『マリアージュ』の姿です。